お葬儀の豆知識
通夜や葬儀に必要な6つの持ち物やタブーとは?状況に応じた、あると便利な持ち物リスト
・通夜や葬儀に参列する持ち物は?
・葬儀の持ち物にタブーはある?
・葬儀にあると便利な持ち物とは?
突然の訃報で通夜や葬儀に参列する際、持ち物がなく困ることもありますよね。
通夜や葬儀の持ち物は、基本的に光沢のない白か黒、フリルなど派手な装飾のないものを選びます。
本記事を読むことで通夜や葬儀に必要な、基本6つの持ち物の他、あると便利、状況に応じた持ち物、通夜や葬儀にタブーの持ち物が、チェックリストで分かります。
葬儀に必須6つの持ち物
◇通夜や葬儀の持ち物は、お香典、袱紗(ふくさ)です
全国的な通夜や葬儀で必須の持ち物3点は、お香典、お香典を包み持ち歩く「袱紗(ふくさ)」、そして数珠となります。
ただ特定の寺院に家で代々属する「檀家制度」のない沖縄では、数珠を持参する風習は本来ありません。
とは言え近年の沖縄では、都心部を中心に全国的な風習に倣った葬儀が増えているため、持っていて間違えはないでしょう。
<葬儀に必須6つの持ち物> | |
[持ち物] | [補足] |
①お香典 | ・宗旨宗派に倣う ・友人知人で約5千円~3万円 |
②袱紗(ふくさ) | ・お香典を包む布袋 ・紫や深緑、黒の光沢のないもの |
③数珠 | ・簡易数珠で良い ・自分の数珠を持ち歩く |
④ハンカチ | ・黒か白のハンカチ |
⑤バッグ | ・革製品を避ける ・光沢のない無地の黒 ・白黒の刺繍やレースの縁取りなど |
⑥ポケットティッシュ | ・黒か白のティッシュカバー ・配布されたものは避ける ・色柄のないもの |
数珠は信仰する仏教宗派によって、それぞれの数珠を用いますが、沖縄ではどの宗派にも対応できる、短い簡易数珠で問題ありません。
近年では全国的にも通夜や葬儀に参列する数珠は簡易数珠が主流です。
大きなお店に行くと、100円均一でも数珠や袱紗(ふくさ)が販売しています。
できれば長く使用できる数珠や袱紗(ふくさ)を用意したいところですが、急ぎの参列であれば便利です。
出掛ける時の持ち物
◇基本的に時計は葬儀会場では付けません
通夜や葬儀に参列する持ち物に限らず、出掛ける時にはお財布や時計、スマホは必須ですよね。
ただ通夜や葬儀に参列する際は、できるだけ持ち物を少なくしたいところです。
また通夜や葬儀に参列する持ち物は、目立たない地味なものを選ばなければならないため、改めて準備をするよりは、会場に入る前に外した方が良いでしょう。
<出掛ける時の持ち物> | |
[持ち物] | [補足] |
①財布 | ・小さい財布でまとめる |
②時計 | ・葬儀会場では外す (必要な場合) ・シンプルで目立たないもの ・ゴールドはタブー ・光沢のないもの |
③スマホ | ・基本的には持ち歩かない (貴重品として受付で預ける) ・マナーモードにする |
沖縄の葬儀は車で参列する人も多いため、参列前に車に置いていけば良いですが、本州の葬儀では持ち歩きに困ることもあるため、黒無地のバッグを持ち歩くことをおすすめします。
また沖縄ではバッグを持たずに葬儀に参列するため、弔辞用の黒かりゆしウェアーも、香典袋が入るタイプが販売されるようになりました。
沖縄の葬儀では、一着持っておくと便利です。
・沖縄の葬儀は、喪服がかりゆしウェアーでも良い?夏場の葬儀に参列する5つの服装マナー
便利な葬儀の持ち物
◇お手伝いを頼まれたら、黒無地のエプロンやスリッパが便利です
ご遺族からお手伝いを頼まれた時、通夜や葬儀の持ち物には黒エプロンも入ります。
また受付係や駐車場係など、屋外でお手伝いする係などでは、黒無地のサブバックがイロイロと気軽に持ち運びできて便利です。
<状況に応じた葬儀の持ち物> | |
[持ち物] | [補足] |
[手伝い] | |
①サブバック | ・お手伝いに便利 |
②エプロン | ・黒無地のエプロン ・ポケットがあると便利 |
③スリッパ | ・黒無地 ・折りたたむものが便利 |
④レジ袋 | ・エプロンのポケットにしのばせる |
⑤ヘアゴム | ・食品を扱う場合など |
[女性] | |
⑥替えのストッキング | ・破れた時に便利 ・30デニール以下くらい (透ける素材の無地) |
⑦メイク道具 | ・コンパクトにまとめる |
[仕事関係者] | |
⑧名刺 | ・ご遺族へのご挨拶 ・代理で参列した時 |
一般的に通夜や葬儀に参列する服装は、女性の場合黒のアンサンブルやワンピースなどのスカートスタイルです。
受付など参列者に対応するお手伝いはスカートが理想的ですが、裏方のお手伝いを頼まれた時には、パンツスーツでもマナー違反にはなりません。
ただし光沢のない黒無地のパンツスーツでお手伝いをしましょう。
お手伝い用のエプロンやスリッパも、光沢のない黒無地、もしくは地味な色目でまとめます。
・葬儀受付を頼まれたらやり方は?利用できる5つの制度や対策とは?受付の挨拶文例も紹介
状況に応じた持ち物
◇傘はビニール傘でも問題はありません
通夜や葬儀に参列する持ち物で、傘に迷う人も少なくありません。
日ごろ使う傘が派手まではいかないものの、色柄が付いていると、さして行って良いものか、迷う人は多いでしょう。
基本的には光沢のない黒傘をさしますが、なければビニール傘で代用します。
<状況に応じた持ち物> | |
[持ち物] | [補足] |
①傘 | ・光沢のない黒傘 ・ビニール傘 |
②手袋 | ・キリスト教式の葬儀 ・ネイルを塗っている ・黒の手袋 ・レースの黒手袋でもOK |
③ベール | ・帽子はベールが付いていればOK |
キリスト教式では、ご遺族やキリスト教信者が葬儀に参列する際に、顔を隠す黒いベール付きの帽子や、十字架のネックレス「ロザリオ」を持参する人もいます。
けれどもキリスト教信者でなければ、用意する必要はありません。
ただ帽子をかぶりたい場合には、ベールが付いていれば失礼にはなりません。
・キリスト教式の葬儀に参列する時のマナーとは?服装や香典の整え方、献花の手順まで解説
通夜や葬儀の持ち物タブー
◇基本的に白と黒、光沢のない無地を選びます
通夜や葬儀の持ち物は、基本として白か黒の光沢のない無地です。
黒でも光沢があったり、ラメが入ったストッキングなどは避けてください。
そのため色柄が派手なもの、ゴールドなどの光物はタブーです。
白でもフワフワしたシフォンのヘアアクセサリーなど、飾り立てるものは避けてください。
<葬儀の持ち物タブー> | |
[持ち物] | [補足] |
①アクセサリー | [男性] ・結婚指輪のみ [女性] ・パール一連ネックレス ・一粒パールのピアス ・一粒パールのイヤリング |
②バッグ | ●基本は光沢のない黒バッグ ・革製品を避ける ・光沢のないもの ・ゴールドの金具は避ける ・派手なデザインは避ける ・ファーはNG (殺生を連想する素材はNG) |
③時計 | ●基本は外す ・ゴールドの金具はNG ・派手なデザインを避ける ・目立たないもの |
④ベルト | ●光沢のない黒無地 ・ゴールドの金具は避ける ・彫刻が施されるベルトはNG |
⑤ヘアアクセサリー | ・ヘアゴム ・光沢のないクリップ ・リボンなど飾り物はNG |
⑥コート | ●基本は黒無地 ・ビジネスコート ・ファーや革製品を避ける (殺生を連想するものはNG) |
⑦香水 | ・基本は避ける |
注意をしたい事柄は、女性のアクセサリーです。
パールでも二連ネックレスはマナー違反であり、二連や二粒のパールイヤリングは「不幸が重なる」として避けます。
光沢のない黒であっても、仏式はもちろん、キリスト教式でも殺生を連想させるような革製品は避けましょう。
・【沖縄の葬儀マナー】訃報欄で発見!初めて沖縄の葬儀に参列する5つの事柄
コートの扱い
◇コートは脱いで入場します
寒い日に葬儀に参列する際、コートを着ていくことは問題ありません。
基本的には、斎場に入る前にコートを脱いでたたみ、受付で貴重品とともに預けるのがマナーです。
基本的には公の場で恥ずかしくない、カジュアル感のないきちんとしたコートを選びます。
ただコートは高価なものですから、突然の通夜や葬儀に参列する際、適切なコートがなく悩む人も少なくありません。
基本的には下記のようなコートを優先的に選んでください。
<コートの扱い> | |
[持ち物] | [補足] |
[コート] |
|
①コート選び | ・色…黒、ネイビー、グレーなど ・ビジネスコート ・ひざ丈ほど |
②タブー | ・派手なデザイン ・カジュアルすぎるもの ・多少の装飾は良い |
[コートの扱い] | ・建物に入る玄関先で脱ぐ ・裏返しにたたむ |
[コートのたたみ方] | ①コートの両肩、内側から手を入れる ②内側を外側に向けてくるりと返す ③前と後ろの身ごろが合うようたたむ ④上下半分にして腕に掛ける ⑤受付で預かってもらう |
突然の訃報で適切なコートがなかった参列者の体験談では、最寄りの駅のコインロッカーにカジュアルなコートを預けてから、会場に向かった人もいました。
まとめ:通夜や葬儀の持ち物は最小限にまとめます
突然の訃報に駆けつける通夜や葬儀での持ち物は、基本的には小さなバッグで最小限にまとめることが基本です。
貴重品やコートなどは受付係に預けることはできますが、特に沖縄の葬儀ではお焼香も流れに沿って行いますので、小さなバッグひとつにまとめて持ち歩くと良いでしょう。
また、通夜や葬儀では持ち物ばかりではなく、お化粧やネイルにも配慮します。
ネイルは極力つけず、つけてもヌードネイルに留めるとともに、メイクは「片化粧」と呼ばれる薄めの化粧を心がけましょう。