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お葬儀の豆知識

2023/11/07

事前に対策したい、直葬(火葬式)に多い5つのトラブルとは?後悔しないポイントも解説

事前に対策したい、直葬(火葬式)に多い5つのトラブルとは?後悔しないポイントも解説
・直葬(火葬式)に多いトラブルとは?
・直葬(火葬式)前に理解したい事柄は?
・直葬(火葬式)でトラブル回避をする対策とは?

直葬(火葬式)は従来の一般葬とは違い、まだ新しい葬儀の形です。
そのため直葬(火葬式)プランを提供する葬儀社によってもサービス内容は異なり、親族間でも直葬(火葬式)への認識は違います。

この点が直葬(火葬式)でトラブルが起きやすい要因です。
本記事を読むことで、直葬(火葬式)に多いトラブルが分かり、トラブルを未然に防ぐ対策が分かります。

 

直葬(火葬式)とは?

直葬(火葬式)とは?
◇直葬(火葬式)とは、火葬のみのシンプルな葬儀形式です

直葬(火葬式)」とは、火葬場で全ての儀式を済ませるシンプルな葬儀形式となり、喪主やご遺族の選択によっては、宗教的儀式を行わないものもあります。

 

<火葬式の主な流れ>
[安置場所] ・ご遺体の安置
・納棺
・出棺
[火葬場] ・火葬
・骨上げ

 
ただし日本の法律上、故人が亡くなってから24時間は火葬ができないため、直葬(火葬式)でも一度、ご自宅や葬儀社が案内する安置所に安置される流れです。

火葬場では火葬時に、火葬炉前で読経供養などの宗教的儀式を行うこともあれば、一切を省略することもあります。

 

宗教的儀式や祭壇、火葬後の納骨式などは、直葬(火葬式)プランに含まれないケースも多いでしょう。

 
喪主やご遺族で最低限に希望する供養を話し合い、決めてから葬儀社との打ち合わせを進めることが、後悔しないポイントです。

 

直葬(火葬式)が選ばれるケース

◇直葬(火葬式)は、喪主や参列者の負担を軽減できます

直葬(火葬式)は、さまざまな葬儀形式のなかでも最もシンプルな流れで進めるため、喪主やご遺族の精神的・経済的負担を極力軽減できる点がメリットです。

高齢化が進む日本で、高齢の喪主やご遺族、参列者の負担を軽減するとともに、金銭的に余裕がない場合にも役立ちます。

 

<直葬(火葬式)がおすすめのケース>
・故人が高齢
・故人と喪主の関係性が希薄
・生後間もなく亡くなる
・金銭的に抑えたい
・参列者の負担を押さえたい

 
喪主と故人の関係性が希薄だった場合にも直葬(火葬式)が選ばれやすいでしょう。

この他、産まれて間もない子どもなど、ごくごく身内のみで執り行いたい葬儀では、静かに直葬(火葬式)を執り行うケースも多いです。

 

直葬(火葬式)で起きるトラブルとは

直葬(火葬式)で起きるトラブルとは
◇直葬(火葬式)でのトラブルは、費用面と精神面が主なものです

直葬(火葬式)を進めるならば、親族や知人友人との考え方の相違によるトラブルも多いため、一人で進めずに、複数人で打ち合わせを進めることをおすすめします。

 

<直葬(火葬式)によるトラブル事例>
①親族トラブル
②知人友人とのトラブル
③葬儀社とのトラブル
④葬祭料のトラブル
⑤寺院とのトラブル

 
親族や知人友人から「お別れの時間が少ない」「故人が可哀そう」などの苦情が来た時に、一人ではなく、複数人で対応できることは、喪主にとって心強いためです。

 

直葬(火葬式)①親族トラブル

◇高齢の親族のなかには直葬(火葬式)のイメージが良くないことがあります

葬儀に関する考え方や故人への思いの相違により、通夜や告別式、葬儀を行わないことに対して、十分な理解を得られない場合があります。
特に高齢の親族から反対を受けることが多いため、説明が必要です。

 

<高齢の親族に多い意見>
・規模が大きな一般葬ほど弔いになる
・参列者が少ないと、故人が可哀そう
・祭壇がない葬儀は故人に失礼

 
直葬(火葬式)によるトラブルは、今後まで大きな溝になり兼ねません。
トラブル回避には、直葬(火葬式)の理解を得るため、充分な説明が必要です。
身近な親族ならば、一緒に葬儀社との打ち合わせに参加するのも良いでしょう。

 

<親族トラブル回避のポイント>
[説得] 直葬(火葬式)への説明と理解
・打ち合わせに同席してもらう
・故人の意向がある
[供養] 火葬炉前で読経供養
・火葬炉前でお焼香
・戒名を付ける
[葬儀後] 納骨式を行う相談
・繰り上げ初七日
・繰り上げ四十九日
(親族、葬儀社と相談)

 
故人の意向が直葬であること、通夜や葬儀は行わずに法事などで供養を行うこと、そして葬儀後の納骨やお墓についてもしっかり伝え、理解を得るようにしましょう。

 

直葬(火葬式)②知人友人とのトラブル

◇直葬(火葬式)後に、弔問客への対応で忙しくなることがあります

直葬(火葬式)は、ごく近しい身内数人で葬儀を済ませるため、訃報ハガキなどで知った故人の友人知人が、改めて故人との最期のお別れを希望するケースも多いです。

 

<知人友人とのトラブル>
・自宅への弔問客への対応に追われる
・香典を持参いただいた

 
直葬(火葬式)はごく身内のみのため、一般的に香典はいただかず、香典返しの手配も必要ありません。
けれども知人友人が、自宅へ香典を持参して弔問に訪れた場合、気持ちはありがたいことですが、その対応や香典返しの配慮も必要です。

知人友人とのトラブル対策は、事前の挨拶状によりご遺族の意向を伝えると良いでしょう。
直葬の詳細を後から報告することは、相手の気分を害する可能性があるためです。

 

<事前の挨拶状で伝える事例>
●直葬(火葬式)は故人の遺志であること
・近親者のみで葬儀を行う
・直後の弔問はお控えください
・弔問に適切な時期を伝える
(四十九日後・納骨後など)

 
直葬(火葬式)の挨拶状により、ご遺族が思った以上に自宅への弔問を希望する知人友人が多いようでしたら、改めて「お別れの会」「偲ぶ会」の場を設ける方法もあります。

少し大変ですが、一度に全ての知人友人が故人とのお別れの場を得られ、ホテルで会費制のお別れ会など、形式もより自由です。

 

直葬(火葬式)③葬儀社とのトラブル

◇直葬(火葬式)では、追加費用の請求トラブルがあります

葬儀社では各社で直葬(火葬式)プランを提供していますが、葬儀社によってプランに含まれるサービスの内容は異なります。

格安プランで申し込んだものの、オプションを追加していくうちにトータル費用が高額になるケースがあるためです。
トラブル回避のため、打ち合わせで費用項目を確認しておきましょう。

また直葬(火葬式)の依頼先による費用面での違いを理解しておくとスムーズです。

 

<直葬(火葬式)3つの依頼先>
・ご遺族(直接手配)
・葬儀社
・仲介業者(委託業者)

 
費用面だけ考えるとご遺族が自分で手配したいところですが、実際には短時間でさまざまな手続きや手配が必要となり、ご遺族の負担は非常に大きいです。
基本的には葬儀社に依頼し、打ち合わせで細かく確認する流れが良いでしょう。

仲介業者(委託業者)は低価格傾向にありますが、サービス内容にはバラツキがあるため、費用項目には入念が確認が必要になります。

 

直葬(火葬式)④葬祭料のトラブル

◇直葬(火葬式)を行った場合、葬祭料がもらえないことがあります

葬祭料」とは、国民健康保険や後期高齢者医療保険に加入している方が亡くなるとが給付される制度です。
大まかに下記が給付金額の目安ですが、自治体により異なります

 

<葬祭料の目安>
社会保険(埋葬料)…約5万円
国民健康保険(葬祭費)…約1万円~7万円
後期高齢者医療制度(葬祭費)…約1万円~7万円

 
けれども葬祭料は「葬祭」にかかった費用が対象です。
そこで通夜や告別式を省いた直葬(火葬式)では、支給されない可能性があります。
事前に保険組合や自治体の窓口へ問い合わせてから、予算を立てると良いでしょう。

 

 

直葬(火葬式)⑤寺院とのトラブル

◇ご遺骨の納骨先が寺院墓地の場合、納骨を断られることもあります

ご遺骨の納骨先が寺院墓地の場合、墓地を管理する寺院のご住職によって、葬儀や供養を重要視しているため、直葬(火葬式)で済ませたご遺骨の納骨を拒否されるケースも全国的には見受けます。

特に家が先祖代々ひとつの寺院を支える「檀家」であった場合、菩提寺である寺院のご住職に読経供養や戒名を依頼しないことがトラブル要因になりやすいです。

けれども沖縄では、そもそも檀家制度が根付いていないため、寺院とのトラブルもほとんどないと言えるでしょう。

 

<納骨を拒否された場合>
①宗旨宗派不問の墓地に納骨する 民間霊園
・公営墓地
②永代供養をする 合祀墓
・納骨堂
③手元供養を選ぶ ・自宅で遺骨を供養する

 
沖縄では寺院との関係性が本州ほど深くないため、寺院墓地への納骨を拒否された場合にも、民間霊園や公営墓地へ切り替えるケースも少なくありません。

 

まとめ:直葬(火葬式)でのトラブル対策は、複数人で行います

まとめ:直葬(火葬式)でのトラブル対策は、複数人で行います
直葬(火葬式)のトラブルの多くは、新しい形の葬儀への考え方の違い、そして追加料金などの料金トラブルです。

そのため一人よりも複数人で直葬(火葬式)を決めて進めることで、反対意見に対する対応ができたり、葬儀社との適切な打ち合わせがより行いやすくなります。

また故人との関係性が希薄な喪主の場合、火葬後のご遺骨の行方に困るトラブルもしばしばあるのが実情です。

このような場合には、火葬場でご遺骨を引き取らない「0(ゼロ)葬」(火葬場や地域によっては不可)の他、ご遺骨を引き取った後に、合祀墓や散骨などの自然葬の選択が多いです。
合祀墓や自然葬では、後々の管理維持や継承者を必要としません。

 

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