お葬儀の豆知識
【2024年最新版】沖縄の葬儀費用の相場は?沖縄でお布施は平均的にどれくらい包む?
・沖縄の葬儀費用の相場は?
・沖縄でお布施はどれくらい包む?
・沖縄で仏壇やお墓は、平均的にどれくらい掛ける?
参列者が多い沖縄の葬儀費用は、全国的な相場と大きく隔たりがありますよね。
全国的には30人~40人ほどとされる参列者ですが、沖縄では80人~100人とも言われます。
本記事を読むことで、鎌倉新書による調査を基に、沖縄の葬儀費用の平均相場や、沖縄でお布施を包む平均的な金額、葬儀後のお仏壇やお墓にかける費用相場が分かります。
沖縄の葬儀費用の相場は?
◇沖縄の葬儀費用相場は、平均94.1万円です
2022年3月に日本全国40歳以上の1,955件へ実施されたインターネット調査「第5回お葬式に関する全国調査」によると、沖縄県の葬儀費用の平均金額は94.1万円でした。
全国的な葬儀費用の平均金額が110.7万円でしたので、沖縄の葬儀規模が参列者80.8人と多いことを鑑みると、沖縄でかかる葬儀費用は全国的にも低い傾向にあることがわかります。
<沖縄の葬儀費用と全国的な葬儀費用> | ||
[地域] | [参列者] | [平均的な葬儀費用] |
①沖縄平均 | ・平均80.8人 | ・平均94.1万円 (47都道府県中43位) |
②全国平均 | ・平均38.4人 | ・平均110.7万円 |
この調査結果から参列者1人あたりの葬儀費用を算出すると、全国平均では約2万8,800円/1人、沖縄の葬儀費用平均は約11,646円/1人と大きく幅がありますよね。
これは沖縄では一般の人々でも規模が大きな葬儀を執り行うため、お焼香のみで済ませる参列者が多く、葬儀後に振る舞うお斎(会食)がないことも理由にあるでしょう。
・鎌倉新書2022年「第5回お葬式に関する全国調査」
沖縄の葬儀費用相場:内訳は?
◇沖縄の葬儀費用は、基本費用・変動費用に分かれます
沖縄の葬儀費用平均94.1万円の内訳は「基本費用+変動費用」です。
基本費用は葬儀を執り行うにあたり必ず費用になる祭壇などにかかる費用で、変動費用はその時々の状況により変動する費用となります。
例えば参列者の人数により返礼品の数が変わりますし、故人が亡くなってから火葬までの日数によって、ご遺体の安置期間も変化するでしょう。
<沖縄の葬儀費用:内訳> ●沖縄の葬儀費用平均94.1万円 |
|
[費用内訳] | [内容] |
①基本費用 ・平均60.2万円 (47都道府県中40位) |
・祭壇 ・棺 ・骨壺 ・装束 ・納棺(湯灌) ・後飾り祭壇 ・斎場使用料 ・霊柩車(寝台車) ・火葬料 ・供花、供物 …など |
②変動費用 ・平均33.8万円 (47都道府県中36位) |
・会葬礼状 ・返礼品 ・仕出し料理 ・マイクロバス ・ドライアイス ・ご遺体安置料 …など |
沖縄では参列者へ振る舞うお食事は仕出し弁当が多くなります。
また、もともと沖縄は「骨葬」と言って、火葬を済ませてから葬儀を執り行う習慣がありますよね。
そのため故人が亡くなってから葬儀まで日数が経つ場合、ご遺体を長期安置せずに火葬を済ませるご遺族の判断が増え、ご遺体の安置料も全国的な葬儀ほど、日数に左右されない傾向です。
・沖縄の全国と違う葬儀の流れとは?初めて参列するなら押さえたい、沖縄独自のマナーとは
今、沖縄に多い葬儀形式は?
◇現代の沖縄では家族葬が全体の48.39%を占めています
従来の沖縄の葬儀は規模の大きな一般葬が主流でしたが、現代では参列者を限定する家族葬が注目されるようになりました。
これは全国的にも伺える傾向で、全国に至っては一般葬が全体の25.97%であるのに対し、家族葬が55.74%と半数以上を占める結果です。
<今、沖縄に多い葬儀形式> | |
①家族葬 | …48.39% |
②一般葬 | …35.48% |
③直葬、火葬式 | …12.9% |
④一日葬 | …3.23% |
また沖縄では一般葬のなかでも、那覇市や浦添市など都心部を中心に、全国的な習慣に倣い、参列者を限定した葬儀が増えつつあります。
従来の沖縄の一般葬は、葬儀案内を出さずに新聞の荼毘広告(お悔やみ欄)にて葬儀情報を掲載し、お悔やみ欄を確認した人々が参列するため、広く参列者を受け入れてきました。
けれども新聞に荼毘広告を打たず、ご案内のみとする沖縄の一般葬では、参列者の人数も少ない傾向です。
・沖縄の葬儀や納骨式は本州と何が違う?初めてなら押さえたい、沖縄の葬儀5つの特徴とは
沖縄の葬儀費用:お布施の相場は?
◇沖縄の葬儀費用で、お布施の平均は10.2万円です
琉球王朝と言う独自の歴史があり、寺院墓地の少ない沖縄では、特定の寺院に属する「檀家制度」が根付いていません。
全国的には家が代々属する寺院「菩提寺」がある場合、菩提寺のご住職に読経供養を依頼するため、菩提寺や地域性によってもお布施金額は変わるでしょう。
<沖縄の葬儀費用:お布施の平均額> | |
[地域] | [お布施の平均額] |
①沖縄平均 | ・平均10.2万円 (47都道府県中46位) |
②全国平均 | ・平均22.4万円 |
ただしお布施は本来、「○○円」と料金が定められたものではありません。
喪主側が供養へのお礼として金額を決めて包むものですが、地域性や相場も考慮し、分からなければ「皆様おいくらくらい包まれていますか?」と確認することもあります。
また僧侶に着ていただく場合には交通費として「お車代」を、会食などのおもてなしを欠席されたら「御膳代」を別封筒にて包みます。
・【沖縄の葬儀マナー】お布施の包み方と渡し方、施主が押さえる5つのマナー
沖縄の葬儀で戒名は必要?
◇沖縄では必ずしも戒名が必要ではありません
戒名とは本来、仏教修行において仏門に入った証であり、弟子としての名前です。
そのため檀家制度が根付いておらず、特定の仏教に属していない沖縄の人々は、本来戒名を必ずしも必要とはしないでしょう。
沖縄の先祖代々位牌「トートーメー」も、名前は俗名で記載されてきました。
戒名には位によって費用がかかりますが、沖縄では位を気にする人も少ないです。
そのため戒名料も全国的な平均と比べると費用が低め傾向にあります。
・【沖縄での葬儀の進め方】戒名はつける?位で違う戒名料金の相場
沖縄の葬儀費用:お墓の相場は?
◇沖縄でお墓を建てる費用総額は平均87.5万円です
沖縄では葬儀費用よりもお墓を建てる建墓費用が掛かる傾向にあります。
もしも沖縄でお墓を建てる場合、費用総額の平均は87.5万円、全国平均が61.8万円ですので、その差は25.7万円でした。
<沖縄の葬儀費用:建墓費用> | |
[地域] | [平均費用] |
①沖縄平均 | ・平均87.5万円 (47都道府県中22位) |
②全国平均 | ・平均61.8万円 |
ただし沖縄では、全国的な先祖代々墓と同じく、もともと建っている門中墓に入る故人も多いでしょう。
「門中墓」とは、父方の血族による集まりで入るお墓で、沖縄では主流です。
現代、沖縄では霊園も増えましたが、沖縄では個人が所有する土地「個人墓地」に建つ門中墓もあり、大きなお墓を建てる風習がありました。
・沖縄のお墓「門中墓」とは?初めて沖縄の納骨式に行くなら理解したい、沖縄の5つの風習
沖縄で仏壇にかける費用相場は?
◇沖縄で仏壇にかける費用は平均4.7万円でした
沖縄の仏壇「沖縄仏壇」は、昔ながらの沖縄の居間「二番座」の壁に大きく設置されたものや、押し入れを潰して入れるタイプでしたが、現代は仏壇じまいが進んでいます。
また古くからの仏壇を継承する家も多いため、仏壇にかける費用は全国平均の25.7万円と比較すると、随分と低め傾向です。
<沖縄の葬儀費用:仏壇> | |
[地域] | [平均費用] |
①沖縄平均 | ・約4.6万円 (47都道府県中47位) |
②全国平均 | ・約25.7万円 |
ただし近年では住まいの変化から仏壇じまいが増えたため、家族が亡くなったタイミングに限らず、仏壇じまいや仏壇交換が進んでいます。
沖縄仏壇が現代の住まいに合わないとして、コンパクトな仏壇に交換するなどです。
沖縄では四十九日法要を目安に位牌を本位牌に交換するため、この時期に合わせる家も多いでしょう。
まとめ:沖縄で葬儀費用平均は94.1万円でした
2022年に実施された鎌倉新書による「第5回お葬式に関する全国調査」によると、沖縄の葬儀費用平均は94.1万円、全国平均110.7万円と比較すると、参列者の人数が大きく上回りながらも、低め傾向であることが分かります。
ただ沖縄では従来の規模の大きな一般葬から、参列者を限定してしめやかに執り行う家族葬の急増が顕著です。
特に2020年のコロナ襲来以降、高齢者が多く参列する葬儀において、参列者を限定する家族葬は、沖縄でも必要性を高める結果となりました。
より変動費用を調整できる家族葬で、予算に合わせた葬儀を検討する人々が増えています。
・【2023年最新版】沖縄の葬儀で安い形式は?家族葬と一日葬では?お布施の平均額は?