お葬儀の豆知識
【家族が亡くなったら】訃報のお知らせは誰に、どのように伝える?
家族が亡くなったらご遺族は、まず訃報のお知らせを故人の関係者にしなくてはなりませんよね。
本人が危篤になると配偶者や家族に連絡が来ますが、同居する家族以外の親族や関係者には、家族から早々に電話で連絡をすることになります。
息のあるうちに会わせたい、本人と近しい関係性の人もいるでしょう。
そのため(1)危篤時(2)ご臨終直後(3)葬儀日程が決まった後、の3つの段階で故人の関係者を分け、それぞれに代表者を設けて連絡網のように広げてもらう訃報のお知らせ方法が一般的です。
今回は、危篤時に伝える人々の他、急に家族が亡くなった場合の訃報のお知らせ方法を、3つの段階に分け、訃報のお知らせを行う具体的な言葉とともにお伝えします。
【家族が亡くなったら】訃報のお知らせは誰に、どのように伝える?
訃報のお知らせは電話で良い
訃報のお知らせは電話で構いません。
危篤を告げられ、息のあるうちに会わせたい人には、すぐに連絡を取りましょう。
またご臨終を迎えた後の訃報の知らせは、(1)すぐに遺族から連絡を取る人と、(2)葬儀日程が決まってから報告をする人にまず分けます。
(1)危篤を伝える人
(2)ご臨終直後に連絡する人
(3)葬儀日程が決まってから連絡する人
故人の交友関係を喪主やご遺族が全て把握している訳ではありませんので、友人や知人に関しては、携帯電話の電話番号やアドレス帳(近年ではSNSアプリなど)、年賀状や住所録などを確認します。
それでは(1)~(3)それぞれ、故人とどのような間柄の人々が当たるのでしょうか。
(1)危篤を伝える人
危篤を伝える人は基本的には血縁関係の深い人々です。
家族はもちろんですが、この他にも本人の兄弟姉妹、配偶者の親なども当たるでしょう。
この他、本人と特別に仲良くしていた繋がりの深い友人・知人、会社や学校関係者がいるならば、そのような人々に危篤の連絡をしても構いません。
●家族
・配偶者
・子ども
●血縁関係者
・両親
・本人の兄弟姉妹
・本人の配偶者の親(義理の父母)
●特に深い繋がりの知人友人
病気などを経て危篤になった場合、最近では本人が「エンディングノート」を準備しているケースも少なくありません。
エンディングノートでは延命治療の希望などの他、危篤時に会いたい人のリストを記載していることも多いため、確認すると良いでしょう。
●また日ごろ疎遠になっていた場合でも、両親や兄弟姉妹など、血縁関係の深い人々には、危篤時から連絡を取ることをおすすめします。
危篤時の伝え方
本人の危篤を伝える時には、どのような言葉遣いでお伝えすると良いでしょうか。
時には夜21時~朝6時頃の、深夜や早朝にあたる時間帯で危篤を伝えなければならないこともあります。
「○○(危篤の本人)の○○(本人との関係性)の○○(名前)と申します。
今、母が危篤を告げられました(危篤状態にあります)。
どうぞ息のあるうちに、ひと目会っていただきたく、ご連絡を差し上げました。」
…などとお伝えすると良いでしょう。
「ひと目会っていただけませんか?」などと伝える方法もありますが、相手に強要することのないよう、配慮しながら伝えます。
夜21時~朝6時の間、深夜や早朝に電話をする場合には「夜分遅くに恐れ入ります」「朝早くに失礼をいたします」などと、一言添えてください。
・【家族が亡くなったら】危篤状態になったら、まず家族がやるべき6つのこと
(2)ご臨終直後に連絡する人
ご臨終直後に訃報のお知らせをする相手は、主に危篤をお伝えした人と、菩提寺があればご住職です。
もしも自宅葬などで、お通夜や葬儀のお手伝い(世話役)をお願いしたいのであれば、お願いしたい人々には早めの訃報の知らせとともに、お手伝いの相談をします。
●危篤のお知らせをした人々
●菩提寺があればご住職
※葬儀会社が決まっていれば葬儀会社へ連絡
一般的に沖縄では葬儀会社を決めるタイミングは、病院の霊安室から他所へご遺体を搬送する時です。
ただ故人が終活をしていたなど、すでに葬儀会社が決まっているならば、早々に連絡を取ると、喪主やご遺族としては心強いでしょう。
また、沖縄では菩提寺を持つ家(特定の信仰する寺院)はほとんどありませんが、もしも特定の寺院があれば、こちらにも訃報のお知らせをして、お通夜や葬儀の読経供養をお願いします。
ご臨終直後の伝え方
ご臨終直後に訃報のお知らせをする相手は、ほとんどが故人の危篤を知っている人々です。
喪主やご遺族にとっては、あまり知らない人がいるかもしれませんが、「失礼いたします」と丁重に連絡を取れば問題はないでしょう。
「突然のお電話を失礼します(申し訳ありません)。
○○(危篤の本人)の○○(本人との関係性)の○○(名前)と申します。
実は母の○○○○(故人の名前)が、本日の早朝に息を引き取りました。
今後、お通夜や葬儀日程などはまだ決まっておりませんが、
取り急ぎお知らせをしています。」
…このように伝えてください。
菩提寺がある場合、ご遺体の搬送と安置を済ませた後、再び連絡をして枕経(枕勤め)をお願いします。
・【沖縄での葬儀社の選び方】葬儀社4種類のメリット・デメリット|その1
(3)葬儀日程が決まってから連絡する人
危篤をお知らせした人々や、菩提寺のご住職、葬儀会社や世話役(葬儀の手伝いを依頼した人々)以外の関係者の人々へは、葬儀日程が決まってから訃報のお知らせも送ります。
ただご臨終の直後から、喪主やご遺族はばたばたと忙しくなります。
そのため一般的にも、下記それぞれの関係者で代表者を決めると良いでしょう。
・親族関係
・職場関係
・学校関係(旧友など)
この代表者を通じて、代わりに他の人々へ訃報のお知らせをしてもらう方法が効率的です。
葬儀日程が決まってからの伝え方
葬儀日程が決まった後、お通夜や葬儀の御案内ハガキを送る家も少なくありません。
ただ葬儀の規模が小さく参列者が少ない場合など、電話のみでお伝えする葬儀もあります。
「突然のお電話を失礼します(申し訳ありません)。
○○(危篤の本人)の○○(本人との関係性)の○○(名前)と申します。
実は母の○○○○(故人の名前)が、昨日息を引き取りました。
通夜は○○月○○日午後○○時(時間)から、
葬儀と告別式は○○月○○日午前○○時(時間)から、
いずれも○○(場所)で執り行います。」
葬儀日程が決まってからの訃報のお知らせは、お通夜や葬儀の日時を正確に伝えることが重要です。
そのため電話のみで訃報のお知らせを行うのであれば、電話の後にFAXやメールを送って、正確に伝えると尚良いでしょう。
・【葬儀の進め方】喪主は誰がなる?通夜や葬儀で喪主がやること
最後に
いかがでしたでしょうか、今回は家族が亡くなった時、ご遺族が行う訃報のお知らせについて、(1)危篤時(2)ご臨終直後(3)葬儀日程の3つの段階で伝えるべき人々や、伝え方を解説しました。
家族が亡くなると、ご遺族は医師から死亡診断書をいただきます。
今では葬儀会館の安置室で数日間に渡り安置しながら、お通夜や葬儀会場の待機をする事例も増えていますが、一般的には死亡診断書を受け取った翌日には、死亡届(死亡診断書と一枚になっています)を提出しなければなりません。
葬儀社スタッフが行政手続きまで手厚く行ってくれることが多いですが、ご遺族が行うこともあるので、これらの手続きまで把握しておくと良いでしょう。
・【家族が亡くなったら】死亡診断書の受け取りから火葬まで3つの手続き
まとめ
訃報のお知らせの仕方
(1)危篤時
・配偶者
・子ども
・両親
・本人の兄弟姉妹
・本人の配偶者の親(義理の父母)
・特に深い繋がりの知人友人(2)ご臨終直後
・危篤のお知らせをした人々
・菩提寺があればご住職(3)葬儀日程
・親族関係
・職場関係
・学校関係(旧友など)
※代表者に連絡し、伝えてもらう