お葬式の豆知識
葬儀で身に着ける小物やアクセサリーのマナーとは?
葬儀やお通夜ではどのような小物やアクセサリーが相応しいのでしょう?あまり華美なものは良くない、和装の喪服なら結婚指輪以外は着けてはならない、などのマナーはありますが、洋装の場合はどのような小物やアクセサリーを身につければよいでしょうか?
今回は事前に知っておきたい葬儀で身につける小物やアクセサリーのマナーについてお伝えします。
葬儀のアクセサリーは質素に
通夜や葬儀で身に着けるアクセサリーは、故人への弔意を表すことを主な目的とし、派手なアクセサリーや光沢のあるものは避けるのが一般的なマナーです。銀やプラチナは身につけても失礼にあたりませんが、金は華美な印象を与えがちなので、避けた方が無難です。葬儀アクセサリーは、華やか過ぎない、上品な印象を与えるものを選ぶという点に気をつけましょう。
◇イヤリング・ピアス
イヤリングやピアスを選ぶ際は、ひと粒タイプのイヤリングまたはピアスが適切です。葬儀では、パールやモーニングジュエリーなどのイヤリングやピアスを付けることができますが、色や種類をネックレスと合わせて統一させましょう。
<ピアス・イヤリングのタブー>
・2粒以上あしらわれたもの
・耳元で揺れるデザイン
・ゴールドの金具
葬儀アクセサリーでは、揺れるデザインはタブーです。また金具もゴールドではなく、シルバーの金具を選びましょう。
◇バッグ
バッグは黒色で光沢のない、目立つ金具のないもの、素材は布製を選ぶようにしましょう。革製は殺生を連想させるため避けた方が良いですが、持って行くなら動物を連想させない、シンプルな見た目、光沢のないものを選びます。
●ショルダーバッグ、ブランドのロゴが目立つデザインは避ける
布製でなくてもソフトな肌ざわりのサメ革かばん「シャークバッグ」や、馬の毛と綿糸で織った「ホースヘア」などの素材も、葬儀のバッグとして問題はありません。ただし、ロゴが目立つデザインは避けた方がよいでしょう。
◇靴
靴は基本的に光沢のない黒色で装飾がなく、約3cm~5cm安定感のあるヒール、もしくは黒色でシンプル、光沢のないパンプスが適切です。スニーカーやサンダルなど、踵のないカジュアルなデザインやオープントゥ、ウェッジヒール、ピンヒールも避けましょう。
◇ハンカチ
本来は白いのハンカチとされますが、喪服に合わせて黒色が一般的になっています。同色で控えめな柄やレースがあっても、失礼にはあたりません。無地の白いハンカチは、控えめなレースや柄があれば結婚式にも使えるので、日ごろから用意しておくと便利です。ただし、結婚式に黒いハンカチは適切ではないので使い分けには注意してください。
◇指輪
日本では基本的に結婚指輪であれば、葬儀の場で付けても問題ありません。ただし、ダイヤモンドが埋め込まれているなど、華美なデザインであれば、ダイヤを内側に向けるなどの配慮も必要です。
●シンプルなパールや黒真珠の指輪は着用OK
日本では結婚指輪以外はあまり葬儀に着用しません。また結婚指輪だとしても華美なものは配慮が必要ですが、パールや黒真珠がひと粒あしらわれたようなシンプルなデザインであれば着用が認められています。ただし、着けるなら華やかに見えないよう、粒の大きさや光沢に配慮するようにしましょう。
◇腕時計
「葬儀の場で時間を気にしている」とされるので、腕時計を付けて参列することをマナー違反と捉える人もいますが、本来は失礼にあたりません。逆に時刻を確認する時に、スマートフォンを取り出して時刻を確認する行為はあまり良い印象ではないですよね。そのため、必要であれば腕時計をしてもかまいませんが、派手なゴールドの腕時計などは避け、シンプルで落ち着いたシルバーや黒の腕時計を隠すようにそっと着用しましょう。
◇袱紗(ふくさ)
「袱紗」とは、正式なマナーとして香典を包む際に利用します。結婚式の祝儀でも利用できるので、弔事と慶事の袱紗を使い分けましょう。弔事では光沢のない黒や草色などの寒色系、慶事は光沢や飾りのある黒や暖色系の袱紗を選ぶのが一般的です。紫色であれば弔事と慶事の両方に使えるので、迷った場合は紫色の袱紗を持って行きましょう。
◇数珠(じゅず)
数珠には「略式数珠(片手数珠)」と「本式数珠(宗派別念珠)」の2種類があり、略式数珠(片手念珠)は宗派に関係なく使用できる数珠です。近年は本土式の葬儀も増えたため、略式数珠をひとつ持っておくと便利でしょう。
沖縄では数珠を葬儀に持って行く風習はありませんが、宗派にこだわりがなく、葬儀や法事などあらゆるシーンに対応できる数珠を持っておきたいのでしたら、略式数珠(片手数珠)をおすすめします。
◇ ヘアアクセサリー
長い髪の人は男性・女性に限らず、黒・濃紺・グレーなどのシンプルなヘアゴムで、髪をひとつにまとめるのがマナーです。女性はシンプルなデザインのバレッタやシュシュでまめても失礼にはなりません。髪をまとめにくいのであればヘアネットを使ってもよいでしょう。
まとめ
葬儀の場では、装いや持ち物の一つひとつに故人への敬意や参列者への配慮が求められます。小物やアクセサリーも例外ではなく、控えめで品のある選び方を心がけることで、場にふさわしい装いを整えることができます。正しいマナーを身につけ、落ち着いて弔意を示せるよう、日頃から準備をしておくことが大切です。