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お葬儀の豆知識

2023/10/12

葬儀費用が払えない場合はどうする?支払うタイミングや利用できる制度|安い葬儀も解説

葬儀費用が払えない場合はどうする?支払うタイミングや利用できる制度|安い葬儀も解説
・葬儀費用が払えない場合はどうする?
・葬儀費用はどれくらい?
・費用を抑えた葬儀はある?

突然身内が亡くなると葬儀費用が払えない場合、葬儀ローンの利用や葬祭扶助制度の利用など、いくつかの対策があります。

葬儀費用は故人の預貯金から支払うこともできますが、それでも葬儀費用が払えないケースでは、冷静にどの解決策を採用するか、早くに決めなければなりません。

本記事を読むことで葬儀費用が払えない場合にできる4つの対策や、葬儀費用を安く抑える方法、葬儀費用の目安が分かります。

 

葬儀費用が払えない場合の4つの対策とは

◇葬儀費用が払えない場合、葬祭扶助制度や保険制度の利用ができます

葬儀費用を負担するのは一般的に葬儀責任者である喪主・施主の役割です。
けれども法的に、葬儀費用に関しては故人の預貯金から支払うことができます。

<葬儀費用が払えない:4つの対策>
[対策] [内容]
①葬祭扶助制度 生活保護法…自治体が負担
②保険制度 社会保険…埋葬料
国民保険…葬祭料
③葬儀ローン ・葬儀会社のローン
④死亡保険金 ・故人の死亡保険金から支払い

故人の口座が凍結されたとしても、葬儀費用が払えない場合は、申請により引き出しが可能ですが、故人の預貯金でも葬儀費用が払えないとなれば、下記4つの対策があるでしょう。

 

葬儀費用が払えない①葬祭扶助制度

◇「葬祭扶助制度」は、生活保護法に基づいています

喪主が経済的に困窮し葬儀費用が払えない時に、自治体に申請することで葬儀費用を負担してくれる制度です。

<葬祭扶助制度の要件>
[故人の財産]
・葬儀費用を賄う程度ではない[喪主の経済状況]
・喪主が生活保護を受けている
・もしくは葬儀費用を捻出できないと認められる

喪主が生活保護を受けている場合、葬祭扶助制度が認められますが、生活保護を受けていない場合でも、社会福祉事務所や地方自治体によって、葬儀費用が捻出できないと認められると、受けることができます。

 

葬儀費用が払えない②保険制度

◇保険制度から、埋葬料や葬祭料が支払われます

社会保険や国民健康保険には、葬式でかかる費用を目的とした給付金が支給される制度があります。

故人が社会保険や国民保険、後期高齢者医療制度のいずれかに入っていたかで、給付額や名目が変わるでしょう。

<葬儀費用が払えない:埋葬料や葬祭料>
[加入保険] [名目] [給付目安]
●社会保険 ・埋葬料 ・約5万円
●国民健康保険 ・葬祭費 ・約1万円~7万円
●後期高齢者医療制度 ・葬祭費 ・約1万円~7万円

葬祭費は自治体により幅があり、東京都23区で5万円~7万円ほど、沖縄市国保加入者で5万円が喪主へ給付されます。
喪主以外へ葬祭費の給付が必要になった場合、委任状を用意しましょう。

今までは自治体によって約1万円~7万円と葬祭費に幅がありましたが、今後は5万円に統一されつつあります。

 

葬儀費用が払えない③葬儀ローン

◇葬儀目的に限定したローン商品です

相談をすると、葬儀ローンの提案をしてくれる葬儀社も多いです。
他の一般的なローン同様、葬儀ローンの利用には与信審査を必要とします。

ただ葬儀費用は一般的に葬儀を終えてから7日間~10日間の間に現金一括払いをする規定が多いため、与信審査を受ける日数はあるでしょう。

<葬儀ローンの利用>
●葬儀社を通して利用する
・与信審査に数日掛かる
・分割払いで葬儀費用を払う
・利息が掛かる

葬儀ローンは葬儀社を通して利用するローンで、利息は商品によってさまざまですが、約3%~8%を目安として検討すると良いでしょう。

 

葬儀費用が払えない④死亡保険金

◇死亡保険金による葬儀費用の支払いができます

故人様が生命保険などに加入していて、受け取り人が喪主だったケースです。
故人の預貯金から葬儀費用が払えない場合に、保険金も検討してみましょう。
まずは保険会社に確認して、申請に必要な手続きを確認します。

<死亡保険金の受け取り>
●必要書類を保険会社に確認
[申請]
・請求書
・住民票
・戸籍謄本
…など

故人が加入していた生命保険の会社名や保険内容、担当者の連絡先確認が必要です。
生前からお互いに、双方が掛けている保険について共有することをおすすめします。

 

葬儀費用が払えない:葬儀費用はどれくらい?

沖縄の葬儀費用一覧:基本費用と変動費用
◇日本全国の葬儀費用の平均は、約111万円です

2022年に行われた調査によると、日本全国の葬儀費用の平均は約111万円でした。
ただし2022年はコロナ禍以降で、2020年の全国調査では約184万円となっています。

この2020年~2022年で73.6万円下がっている背景は、直葬や一日葬など、葬儀の簡素化によるものでしょう。

<2022年調査:葬儀形式の割合>
家族葬…55.7%
・直葬、火葬式…11.4%
・一般葬…25.9%

ただし、これらの数字はあくまで全国的な平均値であり、沖縄では規模の大きな一般葬が執り行われてきました。

●九州・沖縄地方の葬儀費用平均額…177万円

また、葬儀費用にはお布施や寸志など、葬儀当日に包む現金が含まれていません。
そのため葬儀費用が払えない場合、直葬や一日葬など、予算に合わせて葬儀形式を簡素化する解決策もあります。

[参考]
・鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査
・小さなお葬式(2021年3月~2022年4月調べ)

 

 

葬儀費用を抑える①家族葬

◇「家族葬」とは、参列者を限定して執り行う葬儀です

家族葬など、葬儀の規模を縮小するということも一つの手段です。
多くの参列者を受け入れた沖縄の一般葬では、100人以上もの会葬返礼品の準備、そして広い会場を手配しなければなりません。

<家族葬で葬儀費用を抑える>
●葬儀の規模を小さくする
●参列者を限定
・家族や親族
・故人と特に親しい友人

家族葬にすることで会葬返礼品や会場費、沖縄では不特定多数へ向けて訃報を新聞で掲載する「荼毘広告」費用も抑えることができます。

沖縄はもともと一般葬でも一日葬が多いですが、本州で執り行う葬儀であれば、葬儀日程を一日のみで済ませる一日葬も増加傾向です。

 

葬儀費用を抑える②火葬式(葬)

◇「火葬式」とは、お通夜や葬儀を行わない形式です

火葬場で全てが終わるこの形式は「直葬」とも呼ばれています。
一般葬では平均で約140万円かかりますが、火葬式(直葬)の場合、全国的な平均は10~40万円程度です。

火葬式(直葬)でも、供養の範囲や祭壇や仏具のあるなしなどで、金額に幅が出てきます。

<直葬、火葬式>
●全国的な平均は約10万円~40万円
・最小限の火葬式…約10万円
・納骨まで行う火葬式…約20万円
・火葬場での供養…約40万円

一般的な葬儀と比べて所要時間が短いため、ご遺族の体力的な負担が軽くなるというメリットもあります。ただし、お通夜や葬儀がない分、個人とゆっくりお別れができないというデメリットもあります。

 

 

葬儀費用を抑える③市民葬

◇「市民葬(区民葬)」とは、自治体が市民(区民)の負担を軽減する制度です

市民葬(区民葬)を申請すると、自治体が指定した葬儀会社と提携して葬儀が執り行われます。

<市民葬・区民葬>
[申請先]
・故人か喪主が住む自治体[概要]
・自治体が指定する葬儀社
・公営の斎場を利用
・最低限のサービス

自治体によって規模や内容が異なり、必要な内容を追加することもあるでしょう。
この場合、葬儀費用が高くはなりますが、通常の葬儀を執り行うよりも費用を抑えることができるでしょう。

 

まとめ:葬儀費用が払えない場合にも解決策はあります

まとめ:葬儀費用が払えない場合にも解決策はあります
葬儀費用が払えない場合にも、葬祭扶助や保険制度を利用したり、葬儀ローンなどの借り入れなど、複数の解決策があります。

紹介した解決策の他にも、クレジットカードでの支払いもありますが、金利が高いクレジットカードが多い、利用限度がある、などの理由で、葬儀ローンによる借り入れを選ぶ喪主が多い傾向です。

また葬儀前に葬儀費用が払えないとしても、葬儀費用は葬儀後7日間~10日間後に現金払いが一般的ですので、香典や親族からの相互扶助により、葬儀費用を捻出する解決策もあります。

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