お葬儀の豆知識
【2023年最新版】沖縄の葬儀で安い形式は?家族葬と一日葬では?お布施の平均額は?
・沖縄の葬儀で安い形式は?
・沖縄で家族葬と一日葬の葬儀、安いのは?
・2023年、沖縄の葬儀費用の平均値は?
近年の沖縄では葬儀費用が安いとして、規模の小さな家族葬や一日葬が選ばれるようになりました。
ただ気になるのは、沖縄の実際の葬儀で最終的な費用が安いかどうかです。
本記事では鎌倉新書による「第5回お葬式に関する全国調査」を参考に、2023年最新の沖縄で葬儀費用が安かった形式や、形式別の平均的な葬儀費用が分かります。
2023年:沖縄と全国、最終的な葬儀費用が安い形式は?
◇全国で最も安い葬儀形式は家族葬ですが、沖縄では直葬です
2023年現在は全国の流れに続き、沖縄でも直葬や一日葬など、葬儀費用が安い形式が増えました。
けれども全国的には、ごく近しい身内や近親者のみで執り行う家族葬が安い結果になっています。
下記は、2022年に実施された鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査」の調査において、葬儀形式別に分けた最も支払われた葬儀総額です。
<2023年:全国の葬儀形式別の費用総額> ●基本料金+変動費 |
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[葬儀形式] | [最も支払われた総額] |
(1)一般葬 | ・約100万円~120万円 |
(2)一日葬 | ・約80万円~100万円 |
(3)火葬式 | ・約20万円~40万円 |
(4)直葬 | ・約20万円~40万円 |
(5)家族葬 | ・約30万円~20万円以下 |
一般的に火葬式と直葬は、いずれも火葬場で全てを済ませる葬送として「火葬式=直葬」と言われます。
けれども民間から産まれた言葉で法的な括りはなく、葬儀社によって定義はさまざまです。
「直葬」が火葬のみを済ませるのに対し、「火葬式」は火葬前に献花をするなどお別れの儀式がある葬送として、分ける葬儀社もあるでしょう。
ただしこちらは全国的な結果で、葬儀の風習が違う沖縄では直葬が最も安い葬儀形式です。
それはどうしてなのでしょうか?下記より解説していきます。
鎌倉新書2022年実施「第5回お葬式に関する全国調査」
沖縄で葬式費用が安い形式は?
◇全国とは違い、沖縄では直葬が相場として最も安いです
理由として「最終的に支払った葬儀費用」だからです。
全国的には直葬や一日葬など、料金の安いシンプルプランで契約したものの、打ち合わせの時点で、喪主やご遺族の意向に合わせた結果、オプションや参列者の人数によって、最終的な総額が変動する「変動費」が高くなったことが挙げられます。
けれども沖縄の葬儀で安い形式は、シンプルな直葬プランです。
これは、沖縄の葬儀が葬儀前に火葬を済ませる「骨葬」であり、火葬場の空きを待つ間の安置費用が節約できること、また沖縄では喪主やご遺族が求める直送と、直葬プランが一致していることがあるでしょう。
<2023年:沖縄の葬儀形式別の費用総額> ●基本料金+変動費 |
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[葬儀形式] | [最も支払われた金額] |
(1)一般葬 | ・約100万円~120万円 |
(2)一日葬 | ・約80万円~100万円 |
(3)家族葬 | ・約30万円~50万円 |
(4)火葬式 | ・約20万円~40万円 |
(5)直葬 | ・約20万円~40万円以下 |
沖縄の葬儀費用が予算通りの安い形式で済ませるポイントは、信頼できる葬儀社選びです。
全国チェーンで規模が大きいから、小さい規模だから…と言う判断ではなく、担当者との相性や、見積もり項目の細かさ、打ち合わせでのやりとりのうえで、メリット・デメリット共に伝えてくれる誠実な業者を選びましょう。
これは一般人にとっては初めての喪主だとしても、葬儀社にとっては日々関わる物事だからです。
また沖縄の葬儀は地域性が深いため、沖縄の地域密着型で、地元の葬儀形式を熟知している葬儀社であれば、適したプランを提供したり、アドバイスをくれる頼りになる存在となるでしょう。
・【沖縄での葬儀社の選び方】葬儀社4種類のメリット・デメリット|その1
沖縄で平均的な葬儀費用は安い?
◇2022年実施の調査で沖縄の葬儀費用は、94.1万円が平均値です
沖縄では家族が亡くなると、個別に案内状を出さずに自治体や新聞社に電話をして、新聞のお悔み欄に訃報を掲載します。
そのため葬儀のご案内状ではなく新聞の訃報欄掲載費用が掛かる家が多いでしょう。
また全国的には葬儀まで遺体を安置しますが、沖縄では午前中に火葬を済ませて、午後からご遺骨の状態で葬儀を執り行う「骨葬」が一般的です。
そのため火葬場の状況にもよりますが、遺体安置費用について変動費が予測しやすい側面もあります。
<沖縄の葬儀は安い?葬儀費用の平均値> | ||
[地域] | [参列者] | [葬儀費用] |
[沖縄] | ・平均80.8人 | [基本費用]60.2万円 [変動費用]33.8万円 [葬儀費用]94.1万円 |
[全国] | ・平均38.5人 | [基本費用]67.8万円 [変動費用]42.9万円 [葬儀費用]110.7万円 |
全国と比べて沖縄の葬儀が参列者が多いのに安い背景には、参列者はお焼香を済ませるとすぐに帰る風習があることでしょう。
全国的な葬儀は参列者こそ38.5人と小規模・中規模の葬儀が多いものの、参列者へ通夜ふるまいや精進落としなどの会食「お斎(おとき)」をふるまいます。
ただしこの調査結果には、僧侶へお渡しするお布施の金額が含まれていません。
沖縄の葬儀でお布施の金額は安いのでしょうか。
・沖縄で葬儀費用の一覧とは?3つの内訳と基本費用・変動費用、プラン料金の注意点を解説
沖縄の葬儀で包むお布施金額は?
◇2022年実施の調査で、沖縄の葬儀で包むお布施金額の平均は10.2万円でした
…基本的にお布施は、葬儀費用とは別に喪主やご遺族が準備します。
葬儀社や仕出し弁当店などに支払う葬儀費用とは別に、読経や戒名のお礼として、僧侶や寺院など宗教者へ「お布施」をお渡しします。
(本来のお布施は仏教の修行「布施行」です。)
<沖縄と全国のお布施金額は?> | |
[沖縄] | ・平均約10.2万円 |
[全国] | ・平均約22.4万円 |
沖縄の葬儀で包むお布施金額の平均値は、47都道府県の内46位、とても低いです。
この背景には独自の琉球王朝の歴史を辿り、全国のような檀家制度が根付いていない点が大きいでしょう。
特定の寺院を家で代々信仰する檀家制度が残る家では、寺院のご住職に倣い、格が高く金額も高い戒名料なども支払いますが、沖縄では必ずしも戒名料が必要な訳ではありません。
沖縄の葬儀で安い「家族葬」とは?
◇ごく近しい身内のみで執り行う、規模の小さな家族葬です
…希望する家族葬の内容により、葬儀費用には幅があるでしょう。
全国的にも沖縄でも「家族葬は安い」と捉えられていますが、喪主やご遺族の希望によって、一般葬よりも高い家族葬はあります。
多くの花々で囲まれた「花葬」や、戸建て平屋を1泊2日貸し切りで執り行う家族葬もありますが、このような特別な家族葬は、やはりそれだけ費用が掛かるでしょう。
<沖縄の葬儀で安い家族葬とは> | |
(1)グレードを抑える | ・棺 ・祭壇 ・花…など |
(2)会場の費用を抑える | ・自宅葬 ・小さい会場 ・公民館…など |
(3)おもてなし費用を抑える | ・会食の場を減らす ・会食の場を設けない ・会食から仕出し弁当へ ・香典辞退…など |
(4)宗教者への費用を抑える | ・自由葬にする ・戒名を付けない ・戒名料を抑える…など |
(5)複数の葬儀社で相見積もり | ・詳細な内訳を確認 ・「基本料金」の内容を確認 ・総額で比較検討する |
そのため沖縄の葬儀で安い家族葬を執り行うには、細かな項目で少しずつ費用を抑える必要があります。
それでも必要のない項目は抑え、大切にしたい部分に費用を掛けることができる、沖縄の葬儀費用を安く抑えるには、自由度の高い形式です。
・【沖縄の葬儀費用】家族葬や一般葬、規模や種類で違う5つの相場
ごく身内のみの家族葬とする
◇沖縄の葬儀で安い家族葬は、ごく身内のみの小さな規模です
沖縄でも全国的にも「家族葬」は、近年産まれた俗語であり、決まった定義はありません。
「家族葬」と言っても家族のみで執り行う葬儀とのイメージがありますが、実際には約30人ほどまでの参列者を受け入れる形式と言えるでしょう。
<家族葬の参列者:平均人数> | |
[家族葬] | ・平均23人 |
[一般葬] | ・平均79人 |
沖縄県の全体的な参列者の人数平均が80.8人なので、平均23人は大まかに、約1/4に近い人数になるでしょう。
そのため従来の沖縄での葬儀のように、新聞のお悔み欄で訃報を告知せず、本州の風習に倣い、個別に葬儀案内を送る、もしくはごく近しい身内や親族へ電話で伝える流れになるでしょう。
・訃報や葬儀案内の例文とは?ハガキや電話・LINEなどの使い分けや、適した例文を紹介
格安葬儀パック料金の注意点
◇「格安の葬儀パック料金」は一般的に基本料金です
現代は多くの葬儀社・業者で「格安葬儀パック料金」などを提供していますよね。
あまり葬儀に慣れていないと、パック料金が総葬儀費用だと勘違いしてしまう人も多いです。
もちろんパック料金内で納まる葬儀もあるのですが、「格安葬儀パック料金」などは、基本料金をベースに、棺や祭壇、花のグレードや、参列者へのふるまい(変動費)を調整していきます。
<「格安葬儀パック料金」の注意点> | |
(1)打ち合わせで変化する | ●グレード ・棺や祭壇 ・枕飾り、布団、死に装束 …など |
(2)変動費用がある | ・ご遺体安置 ・会食費用 ・会葬御礼品 …など |
(3)支払うタイミングを確認 | ・葬儀前 ・葬儀後すぐ ・葬儀後7日間以内 …など |
特に互助会は生前から積み立てを続け、いざと言う時に役立つものですが、互助会が提供するサービスの範囲内でなければ、それぞれオプション料金を支払わなければなりません。
この点まで配慮して、最終的な葬儀費用全体を比較検討し、適切な葬儀社を選ぶと良いでしょう。
まとめ:2023年現在、沖縄では葬儀が安い形式は直葬です
2023年現在、沖縄では葬儀の安い形式として直葬や一日葬も増えました。
ただ鎌倉新書が2022年に実施した調査「第5回お葬式に関する全国調査」によると、全国的には「最終的に支払った総額」で比較すると家族葬とされ、巷では「直葬は予算オーバーする」などの口コミも見受けます。
けれども骨葬など独自の風習を持つ沖縄では、シンプルな直葬プランが最も安い形式です。
沖縄で葬儀を安い形式で納めたい時には、予算に関わらず相談に乗り、ベストなプランを提案してくれるような、信頼のおける、地元の風習や地域性を理解する地元密着型の葬儀社を選ぶと良いでしょう。
また沖縄で直葬が最も安い葬儀形式となる背景には、お墓の方に最もお金を掛ける調査結果も出ています。
<2023年お墓購入費用の平均値> | |
・全国のお墓購入 | …平均約61.8万円 |
・沖縄のお墓購入 | …平均約87.5万円 |
沖縄のお墓文化を窺い知る数字ですが、それでも一時期よりも家族が亡くなった時、お墓購入に掛かる費用の平均値は下がっているでしょう。
現代の沖縄では、納骨堂や手元供養など、よりカジュアルなご遺骨の供養を選ぶご遺族が増えています。