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お葬儀の豆知識

2023/09/04

キリスト教式の葬儀に参列する時のマナーとは?服装や香典の整え方、献花の手順まで解説

キリスト教式の葬儀に参列する時のマナーとは?服装や香典の整え方、献花の手順まで解説
・キリスト教式の葬儀マナーとは?
・キリスト教式の葬儀に参列する服装は?
・キリスト教式の葬儀での香典マナーは?

キリスト教式の葬儀に参列する際、香典の表書きや参列時の服装、キリスト教式の葬儀マナーに戸惑う人は多いです。

本記事を読むことで、キリスト教式の葬儀に参列する時、失礼のないマナーが理解できます。

キリスト教式の葬儀への考え方や、カトリック・プロテスタントの違いも解説していますので、どうぞ最後までお読みください。
 

キリスト教式の葬儀とは?

キリスト教式の葬儀とは?
◇キリスト教式の葬儀には、カトリックとプロテスタントがあります

同じキリスト教式の葬儀でも、カトリックとプロテスタントの宗派に分かれるため、参列時には確認が必要です。

仏教とは違い、キリスト教式では人が亡くなっても身体が滅びるだけで、いずれ復活するとしますが、死後の世界での在り方がカトリックとプロテスタントで違います。
 

<キリスト教式の葬儀:宗派の違い>
[宗旨宗派] [死生観] [葬儀の形式]
[カトリック] ①人は復活する
②生前の行いで行き先が違う
・地獄
・天国
・辺獄
・リンボ
・煉獄
③懺悔が必要
・生前の罪が償われる
・罪を告白する
・遺族はミサで祈る
宗教者…神父
・説教
・献花
聖歌斉唱
[プロテスタント] ①人は復活する
②死後の世界はない
・もともと罪を背負っている
・全てを神に委ねる
・懺悔はない
・祈りは神に捧げる
(ご遺族の心を慰める)
・宗教者…牧師
・聖書朗読
・献花
・讃美歌斉唱
[仏教] ①人は成仏する
②冥土の旅がある
・生前の罪が問われる
・遺族は追善供養をする
(追善供養で後押しする)
・宗教者…僧侶
・お経
・お焼香

 
このように同じキリスト教式の葬儀でも、カトリックでは仏教の追善供養と同じように、ミサを行い祈ることで、故人の死後の世界の平安を祈ります。

一方で仏教では浄土真宗で追善供養を必要としないように、もともと死後の世界がないプロテスタントでは、ミサによる懺悔の祈りを必要としません。

この違いにより、キリスト教式の葬儀で掛けるお悔みの言葉も異なります。
 

 

キリスト教式の葬儀での表書きは?

キリスト教式の葬儀とは?
◇キリスト教式の葬儀では「御花料」の表書きです

「ご香典」は仏式の葬儀において「お線香料」として包む表書きですが、キリスト教式の葬儀では献花を行います。

そのため包む香典の表書きも「御花料」で整えると良いでしょう。
カトリック、プロテスタントで違う表書きもありますが、どちらでも構いません。
 

<キリスト教式の葬儀:香典マナー>
●表書き
[全般]
御花料
・お花料
[カトリック]
・御ミサ料
[プロテスタント]
・弔慰料
●不祝儀袋
・厚手の白無地封筒
[絵]
・十字架
・百合の花

 
キリスト教式の葬儀で整える不祝儀袋は、白黒の水引きがないものを選びます。
キリスト教のシンボル、十字架や百合の花が描かれた封筒でも良いでしょう。

ただし蓮の花などが描かれた不祝儀袋は仏式のものですので、控えます。
 

 

キリスト教式の葬儀:お悔みの言葉は?

◇キリスト教では人が亡くなった後、神に召されます

キリスト教の葬儀での死生観として、人が亡くなると神に召され、神のみもとで穏やかに復活を待つため、哀しいことではありません。

特に懺悔をしないプロテスタントでは、故人は平穏な世界にいるでしょう。
そこで残されたご遺族への慰めの言葉や、故人の平安を祈ります。
 

<キリスト教式のお祈りの言葉>
・「安らかな眠りにつかれますよう、心よりお祈り申し上げます」
・「心から哀悼の意を表します」
・「天国で安らかな眠りをお祈りいたします」
・「天国での平安をお祈りいたします」
・「寂しくなると思いますが、神様の平安がありますように」

 
人の死を魂の終焉と捉えないキリスト教式の葬儀では、基本的に「お悔みの言葉」がないことになりますが、それでもご遺族の喪失の哀しみは計り知れません。

キリスト教式の葬儀では、ご遺族の心の痛みに寄り添い、故人の平安を祈る言葉掛けをすると良いでしょう。
 

 

キリスト教式の葬儀でのマナーとは?

キリスト教式の葬儀でのマナーとは?
◇仏式とキリスト教式の葬儀マナーで大きな違いは「献花」です

キリスト教式の葬儀では、お焼香の代わりに献花を行います。
献花の花は聖母マリアのシンボルともされるユリが多いですが、一般的に献花の花は喪主側が用意してくれるでしょう。
 

<キリスト教式の葬儀:献花の仕方>
(1)花を胸の高さに持つ 右手…花の下に手を添える
左手…茎の上に添える
(2)祭壇前に進む ・ご遺族に一礼
・祭壇へ進む
・祭壇へ一礼
(3)茎を祭壇側へ回す 時計回りに回転
・祭壇側に茎を向ける
(4)花を献花台に手向ける ・(3)のまま、差し出す
(5)献花の祈り [カトリック]
・黙とう
十字を切る
[プロテスタント]
胸の前で手を組む
・黙とう
[キリスト教以外の参列者]
会釈
・黙とう
(6)宗教者へ一礼 [カトリック]
神父へ一礼
[プロテスタント]
牧師へ一礼
(7)ご遺族へ一礼
(8)席に戻る

 
キリスト教信者でない参列者は、献花の後に軽く会釈をして黙とうをすれば良いですが、十字を切る場合、一般的には縦・横の順番で十字を切ります。
 

<十字の切り方>
①十字を切る ・頭→胸→左肩→右肩
②手を合わせる ・胸の前で手を合わせる
③黙とう

 
「アーメン」はキリスト教において「まことにそうです」「そうありますように」などの意味がありますが、信者でなければ唱える必要はないでしょう。
 

キリスト教式の葬儀での服装は?

◇キリスト教式の葬儀でも、基本的な服装マナーは同じです

キリスト教式の葬儀であっても、基本的に光沢のない黒の服装で整えます。
露出を避けてアクセサリーは結婚指輪、女性はパールの一連ネックレスやイヤリング(ピアス)のみ、長い頭髪は後ろでくくります。
 

<キリスト教式の葬儀:服装マナー>
[性別] [服装] [アクセサリー]
[男性] ●略式喪服
・ブラックスーツ
・白シャツ
・黒ネクタイ
(光沢なし)
・黒靴
・ストレートチップが良し
(光沢なし)
・黒か白の靴下
結婚指輪のみ
・金具は避ける
[女性] ●略式喪服
・黒のワンピース
・黒のアンサンブル
・黒のスーツなど
(光沢なし)
・黒ストッキング
・フラットパンプス
(ヒール3cm以下)
・結婚指輪
パール一連ネックレス
・パールのピアス
(イヤリング)

 
以上、キリスト教式の葬儀であっても、キリスト教信者でなければ基本的な仏式の葬儀と参列時の服装に違いはありません
 

<キリスト教の葬儀での注意点>
①トークハット
(ネットが付いた帽子)
…遺族のみが着用
②白いベール …カトリック信者の女性のみ

 
黒いレースの手袋などを着用しても良いですが、キリスト教式の葬儀だからと、敢えて用意する必要はありません。

むしろ派手なアクセサリーや時計、ネクタイピンなど、避けるべきものを控えた服装を心掛けましょう。
 

まとめ:キリスト教式の葬儀では、献花を行います

まとめ:キリスト教式の葬儀では、献花を行います
仏式とキリスト教式の葬儀での大きな違いは、献花とお焼香でしょう。
けれども注意すべき点は、仏式とキリスト教式の死生観です。

キリスト教式の葬儀において、故人の死は終焉ではなく、哀しいものではない、と理解して参列することで、お悔みの言葉やマナーが変わります。

キリスト教式の葬儀では、カトリックなら聖歌、プロテスタントであれば讃美歌を歌うでしょう。

歌詞カードが配られる葬儀が多いので、分からないながらも口ずさみながら、故人を偲ぶことをおすすめします。
 

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