お葬儀の豆知識
沖縄の葬儀は、喪服がかりゆしウェアーでも良い?夏場の葬儀に参列する5つの服装マナー
・沖縄の喪服は、かりゆしウェアーでもいいの?
・全国的な喪服マナーとは?
・喪服がかりゆしウェアーでも、マナーはある?
高温多湿の南国沖縄では、特に夏場の通夜や葬儀で、全国的な喪服に倣うと暑いですよね。冷房の効いていない会場や、納骨式では屋外ですので、あまり無理をすると熱中症にもなり兼ねません。
本記事を読むことで、沖縄の葬儀や法要で、喪服での適切なかりゆしウェアーの選び方、喪服にかりゆしウェアーを選んだ時のマナーが分かります。
喪服のかりゆしウェアーとは?
◇「喪服のかりゆしウェアー」とは、通夜や葬儀、法要などの弔事で利用できるかりゆしウェアーです
「かりゆしウェアー」とは、沖縄県内で縫製・清算された半袖の解禁シャツが基本形で、沖縄のビジネスシーンでは日常的に着用されます。
かりゆしウェアーは、花柄など沖縄らしいモチーフの特徴から、アロハシャツと混同されますが、沖縄県のシャツです。
●弔事用に、黒い布地で縫製された、沖縄の喪服用のかりゆしウェアーです
・お通夜や葬儀、法要までタイミングを選ばず、夏場に着用できます。
もともとは沖縄県観光連盟が1970年、沖縄県内で生産される沖縄らしさを表現した半袖の開襟シャツを「おきなわシャツ」として販売しました。
後の2000年に「かりゆしウェア」に名称変更され、デザインもマオカラーやボダンダウン、長袖シャツまで、多岐に渡るデザインが採用されています。
喪服のかりゆしウェアーを着る季節は?
◇喪服のかりゆしウェアーは、主に4月~11月までの着用が多いです
喪服のかりゆしウェアーの場合、突然の葬儀で、その日の気候がブラックスーツには暑く感じる場合、着ることができます。
前述したように2000年にかりゆしウェアーの定義が緩くなり、喪服のかりゆしウェアーでも長袖が販売されるようになりました。
そのため、一年を通して喪服のかりゆしウェアーを着用する人も見受けます。
基本は全国的な喪服?
◇沖縄でも、寒い季節の喪服は「準喪服」が多いです
沖縄では夏場の暑い季節は、むしろ喪服のかりゆしウェアーで葬儀に参列する人が一般的ですが、冬場の寒い季節になると「準喪服」が多いでしょう。
「準喪服」とは、一般参列者が葬儀に参列する時の喪服で、ブラックフォーマルです。
●男性
・ブラックスーツ
・ブラックタイ
・白いYシャツ
・マットなブラックの革靴
・華美な時計や装飾物は避ける
●女性
・ブラックのワンピースやアンサンブル
・スカート丈は膝以上
・袖丈は肘以上
・黒いストッキング
・マットなブラックのパンプス
・パールの一連ネックレス、イヤリングのみ
・華美な装飾や露出は避ける
全国的な準喪服に倣ったブラックフォーマルでは、露出を控えるため、スーツの下には半袖を着用するものの、お通夜や葬儀、法要に参列する時にはジャケットを羽織ります。
けれども真夏の沖縄で、冷房のない屋外、冷房施設のない会場になると、法要の間だけであっても大変です。
年齢や体力によっては、あまりムリをすると、熱中症の危険性もあるでしょう。
喪服のかりゆし選びのポイント
◇喪服用のかりゆしウェアーを準備してください
沖縄のお通夜や葬儀にかりゆしウェアーで参列する人々のなかには、黒に近い濃紺やダークグレーを喪服のかりゆしウェアーとして着用する様子も見受けます。
けれども葬儀に参列すると、真っ黒な喪服のかりゆしウェアーのなかで、微妙な色目の違いが目立つため、注意が必要です。
・喪服用のかりゆしウェアーを選ぶ
・香典が入る、大きな胸ポケットが便利
・ブラックズボンと合わせて選ぶ
お通夜や三回忌以降の法要であれば、全国的にも準喪服をカジュアルダウンした「平服」で参列するため、濃紺やダークグレーのかりゆしウェアーでも構いません。
香典が入る大きなポケットは人気!
◇沖縄で喪服かりゆしウェアーは、大きなポケットが人気です!
沖縄では葬儀に手ぶらで参列する男性も多いですよね。けれども香典をポケットに入れると、しわくちゃになってしまいがちです。
・香典がしわくちゃにならない、大きなポケット
・香典は手に持って歩かない
香典は本来、ズボンのポケットなどに入れてお尻に置いてはいけません。
またお悔みの気持ちを伝える香典を、しわくちゃにして渡すことはマナー違反でもあります。
手ぶらで参列しても、香典は美しく持ち歩きできるよう、大きなのポケットがある喪服のかりゆしウェアーを選ぶと良いでしょう。
喪服のかりゆしウェアーはカジュアルだけど…
◇喪服のかりゆしウェアーには、ボダンダウンやマオカラーなど緩いです
全国的な無地のブラックで統一されたブラックフォーマルと比べると、喪服のかりゆしウェアーは、デザインがカジュアルで緩いものも多く、不安の声もあります。
・マオカラー
・長袖
・ボダンダウン
・襟元やポケットに柄
マオカラーやボダンダウンなど、デザイン自体が異なる場合は、法要の席を選ぶケースもあるでしょう。
ただ襟元やポケットの入り口に、ワンポイントの柄が入っている喪服のかりゆしウェアーなどは、お通夜や葬儀の席でも着用されることが多いです。
シーンで選ぶ喪服のかりゆしウェアー
◇お通夜や葬儀の席では、基本の喪服かりゆしウェアーが安心です
マオカラーやボダンダウンなど、デザイン性の高い喪服のかりゆしウェアーを選ぶ場合、全国的な葬儀の服装マナーで、準喪服か平服か、で判断します。
三回忌以降の法要など、全国的にも平服とされる法要では、ボタンダウンなどカジュアルダウンした喪服のかりゆしウェアーでも良いでしょう。
<法要に合わせた喪服のかりゆしウェアー> | ||
[タイミング] | [全国的な服装] | [喪服のかりゆしウェアー] |
・三回忌まで | 準喪服 | 黒の開襟シャツ |
・三回忌以降 | 平服 | ボタンダウンでも良い |
とは言え、沖縄の弔事において喪服のかりゆしウェアーのマナーは緩い傾向でもあります。
またマオカラーはフォーマルとして認められる傾向も強く、特に結婚式では沖縄のかりゆしウェアーを選ぶ際、フォーマルな服装としてマオカラーを選ぶ人が少なくありません。
そのため配慮はするものの、「喪服のかりゆしウェアーであれば、失礼にはならない」と考えても良いでしょう。
喪服のかりゆしウェアーの金額相場は?
◇喪服のかりゆしウェアーは、約千円~数万円まで価格幅が広いです
沖縄で喪服のかりゆしウェアーを購入したい場合、かりゆしウェアー専門店でも販売していますが、一般的にはサンエーやジャスコなどの大型ショッピングセンターで選ぶ人が多いでしょう。
●約千円~数万円まで幅広い…平均約3千円~9千円ほど
突然の訃報により、急ぎで喪服のかりゆしウェアーを購入すると、なかには約千円で購入できるものも見受けます。
ただ一般的には約3千円~1万円以内で購入し、長く着用する人が多いです。
喪服のかりゆしウェアー選びの注意点
◇喪服のかりゆしウェアーは、布地と縫製が品質の良いものを選びます
真っ黒な記事の喪服のかりゆしウェアーは、真っ黒で無地になればなるほど、布地や縫製の良さが目立ちます。
約千円ほどの安い喪服のかりゆしウェアーのなかには、ホコリがすぐに着きやすく、葬儀会場で白いホコリくずが目立ってしまう体験談も複数ありました。
沖縄で人気の喪服かりゆし
◇沖縄のかりゆしウェアー専門店が提供する、喪服かりゆしウェアーは人気です
安く抑えようとすると約千円~3千円で購入できる喪服のかりゆしウェアーですが、良いものを準備して、長く着用する人が増えました。
そのため、約8千円~1万2千円ほどの価格帯で、沖縄のかりゆしウェアー専門段が提供する喪服のかりゆしウェアーが人気です。
<沖縄で人気が高い、喪服のかりゆしウェアー> | ||
[ブランド] | [種類] | [値段] |
・MAJUN | 燕に牡丹(Ledies) | 9,350円 |
・月桃物語 | 喪服マオカラー | 8,800円 |
・沖縄県衣類縫製品工業組合 | メンズ喪服開襟 | 8,500円 |
女性用の喪服かりゆしウェアーも販売されるようになりました。
スカートに合わせて一般参列するのはもちろん、葬儀のお手伝いがあれば、喪服のかりゆしウェアーに黒いパンツを合わせるのも良いでしょう。
沖縄では喪服のかりゆしウェアーで参列できます
このように沖縄では喪服のかりゆしウェアーで、葬儀に参列できる点が、全国的な葬儀との大きな違いです。
ただ近年では、都心部を中心に葬儀スタイルも変化しつつあります。
なかには全国的なスタイルやマナーに倣った葬儀もあるので、葬儀の案内ハガキが来た場合などは、ご遺族や、一緒に参列する人に確認しても良いでしょう。
現代の沖縄では、葬儀に参列する際に準喪服であるブラックフォーマルでも、喪服のかりゆしウェアーでも、マナー違反にはなりません。
本記事を参考にしながら、沖縄の葬儀に参列する時には、その場に適切な沖縄のかりゆしウェアーを着用してみてはいかがでしょうか。