お葬儀の豆知識
沖縄で訃報の知らせを受けたらどうする?通夜に行く?訃報欄確認?判断材料
全国的な通夜とは違い、通夜を家族のみで執り行う習慣がある沖縄では、訃報を受けてからすぐに対応すべきか、翌日の葬儀(告別式)の参列で良いか、迷う時もあります。
・沖縄では訃報を受けたらどうする?
・全国と沖縄の通夜の違いは?
・沖縄で訃報を受けてすぐに対応すべき、判断材料は?
この他、本州など遠方に住み家族から訃報を受けた場合や、故人が同期会(同窓会)、会社の同僚だった場合に対応するポイントを、いくつかの状況に合わせて解説します。
一般的に、沖縄で訃報を受けたらどうする?
●知人友人であれば、沖縄で訃報を受けたら、翌日の訃報欄で葬儀(告別式)の日時と場所を確認するのが一般的です
全国の習慣と違い沖縄の通夜は「ユートゥージ(夜通し)」と呼ばれ、故人と近しい人々のみで執り行います。
また故人が一般人でも、沖縄では新聞の訃報欄(お悔み欄)に訃報とともに葬儀(告別式)の会場・日時・喪主を掲載する点が、全国的な葬儀(告別式)との大きな違いです。
(1)全国的な通夜の風習
・通夜と葬儀(告別式)、両方で参列客を迎え入れる
・訃報を受けたら駆け付ける(方が良い)
(2)沖縄の通夜の風習
・通夜は故人と近しい身内のみで執り行う
・一般人でも新聞の訃報欄(お悔み欄)に掲載される
・訃報欄(お悔み欄)で葬儀(告別式)の情報を確認、参列する
ただし近年の沖縄では都心部を中心に、全国的な風習に倣った通夜や葬儀(告別式)も見受けるため、不安がある時には確認をすると良いでしょう。
・沖縄に移住してきた故人の訃報
・50人以下の規模の小さな通夜や葬儀
・那覇市など都心部、斎場で執り行う通夜
…などなど、従来の沖縄の一般葬と違う要素がある場合は、訃報を受けた時に通夜から参列客を受け入れるか、確認をとってみてはいかがでしょうか。
訃報を受けた相手で対応は変わる
●喪主やご遺族から訃報を受けたら相手に了承を求めて、すぐに対応します
また沖縄では、訃報を受けた相手によっても対応は変わります。
知人友人(会社の同僚など)から受けた訃報であれば、沖縄では翌日の訃報欄(お悔み欄)で確認し告別式に参列しても問題はないでしょう。
けれども喪主やご遺族からの訃報であれば、すぐに対応することを望んでいるかもしれません。
・通夜に参加して良いか
・他の人に訃報を知らせる必要があるか
・通夜の場所と時間
・喪主になる人
・通夜は平服(地味な服装)で良いか
きっと受けたあなたも故人ととても近しい関係性にあるのでしょう。
通夜に参加するなど、すぐに対応しても良いのか確認してから動いてください。
これは危篤の知らせでも同じです。
すぐに駆け付けても良いか、その場合は病院名と場所を確認して対応します。
・沖縄で友人の危篤の知らせを受けたら会いに行く?臨終に立ち会う時の配慮は?
会社の同僚、友人知人からの訃報
●友人知人同士で受けた訃報では、代表者が参列することも多いです
故人と繋がりのある会社の部署やサークル、沖縄で同窓生などから訃報を受けた場合、慌ててひとりで通夜や葬儀(告別式)に参列する前に、そのグループ内で相談すると良いでしょう。
●沖縄では会社の部署やサークルなど、故人と関係性のある集まりで代表者一人、もしくは数人が参列し、連名の御香典を包む流れも多いためです。
沖縄ではこの習慣を知らずに訃報を知らされた時、慌ててひとりで対応すると、スタンドプレーになり兼ねません。
また、個人で参列する時にはその旨を伝え、連名の御香典とは別に、ひとりの御香典を用意しましょう。
・沖縄の葬儀で、御香典を包むマナーとは?表書きや連名での作法まで解説!
沖縄で同期会に訃報が届いた場合
●沖縄では同期会へ訃報が届くこともあります
「同期会」とは中学校や高校などの同期の集まりです。日ごろは同窓会などを行いますが、沖縄ではしばしば同期会へ訃報が届くことがあるでしょう。
(1)同期会へ訃報が届いた…運営費から供花を出すなど
(2)同窓会の案内により訃報を知った…配慮のハガキや言葉を添える
また同窓会の案内を出したことで訃報を受けることもあります。
このような時、下記のような文言を添えたハガキや言葉を伝えると丁寧です。
「存じ上げないまま、失礼なご案内をいたしました。
ご遺族様には、哀しみを深めてしまったかもしれません。」
同期会で運営費から供花を出す時は、メンバーへ供花の費用の詳細も含めて報告をしてください。
遠方に住んでいる場合
●本州など遠方に住んでいて、沖縄に住む知人友人の訃報を知った場合は、関係性によって判断します
しばしば本州など遠方に住んでいても、沖縄では家族が訃報欄(お悔み欄)で知人友人や親族の訃報を知り、電話などで報告を受けることもあるでしょう。特に故人が親族ならば「遠方から駆け付けるべきか」悩む声も多いでしょう。
●結婚式に参加したかどうかは良い判断材料です。
・結婚式に参加…駆け付ける
・結婚式に不参加…供花や御香典の郵送、後日の弔問などで対応する
判断材料は人それぞれですが、沖縄では結婚式の参加・不参加は良い判断材料です。
故人が未婚であれば、「結婚式に参加したい、するだろうか」で検討すると良いでしょう。
遠方から対応する場合
●遠方からお悔みの気持ちを伝えたい場合は、供花や御香典の郵送もできます
沖縄の家族が訃報欄(お悔み欄)で知人友人の訃報を知った場合、多くは当日の葬儀(告別式)になるため、式に合わせてお悔みの気持ちを伝えたいのであれば、供花や弔電などです。
(1)当日に対応する
・供花…葬儀会場へ電話で確認、花屋で手配
・弔電…ネットなどで手配
(2)後日に対応する
・御香典の郵送…現金書留で不祝儀袋ごと郵送
・自宅へ弔問…帰省時に自宅の仏壇へ弔問する
また後日届く形で良いならば、御香典を現金書留で郵送もできます。
現金書留には大きいサイズもあるので、コチラを選ぶと不祝儀袋で包んだ御香典を送ることができるでしょう。
自宅への弔問は、弔電や供花、御香典の郵送をしても行うことで、よりお悔みの気持ちが伝わります。
・弔問とは?後日、沖縄で家に弔問するマナーとは?服装・線香の上げ方まで解説
葬儀(告別式)に参列しても良い?
●沖縄では通夜や葬儀(告別式)に参列できない人がいます
昔ながらの沖縄の考え方「シニフジョー(死に不浄)」はご存知でしょうか。
沖縄の死生観である「死は穢れ(不浄)」と言うものです。
この「シニフジョー(死に不浄)」の死生観のもと、「死の穢れ(不浄)」が移りやすい状況や立場の人は、通夜や葬儀(告別式)への参列を避けなければなりません。
・妊婦、妊婦の夫
・建墓、新築1年以内の人
・故人と干支が同じ人
本州の風習に倣った現代的な沖縄の葬儀では、こだわりを持つ喪主や遺族も少なくなりましたが、従来の沖縄の通夜や葬儀では、訃報を受けたら確認をすると安心です。
現代的な沖縄の通夜・葬儀の場合
●一方、全国的な風習に倣った沖縄の通夜や葬儀(告別式)だった場合、葬儀マナーもその形式に倣うと丁寧です
近年では沖縄で訃報を受ける時、案内ハガキが届いたり、通夜と葬儀(告別式)の案内や、仏教宗派の案内を受けることがあります。
このようなケースの多くは、本州の風習に倣った通夜や葬儀(告別式)になるでしょう。
(1)通夜、葬儀(告別式)の参列
・御香典は、通夜と葬儀(告別式)いずれかで良い
・また御香典の金額相場が上がる(約3千円~5千円)
(2)数珠を持参する
・一般的には簡易数珠を用意する
本来、本州の通夜や葬儀では数珠を持参します。けれども特定の寺院を信仰する檀家制度のない沖縄では、数珠を持つ習慣はありません。
数珠はそれぞれ仏教宗派に倣ったものを持ちますが、沖縄での通夜や葬儀であれば、どの宗派でも通用する簡易数珠で良いでしょう。
また、通夜と葬儀(告別式)の両方に必ず参列しなければならない訳ではありません。
けれども生前に故人と親しい関係性であったならば、両方に参列することで、よりお悔みの気持ちが伝わるでしょう。
最後に
以上が沖縄で訃報を受けた時すぐに対応すべきか、それとも翌日の訃報欄(お悔み欄)で情報を確認してから、葬儀(告別式)のみ参列すべきかの判断材料です。
ただ「葬儀(告別式)に参列したいけど、子どもの預け先がない」と悩むお母さんも多いですよね。
180人など参列客を多く受け入れる沖縄の一般葬では、参列客は行列を並び、お焼香のみ済ませて帰ることも多いため、この場合には友人などと連れ立ち、交代でお焼香を行う方法もあるでしょう。
また葬儀会場へ確認すると、喪主や遺族の配慮から授乳やオムツ替えなど、子連れのお母さんのための控室を一部屋用意していることもあります。
・【沖縄の葬儀マナー】訃報欄で発見!初めて沖縄の葬儀に参列する5つの事柄
まとめ
沖縄で訃報を受けた時、対応の判断材料
●沖縄で訃報を受けた
・一般的には訃報欄で確認して参列する
・喪主や遺族からの訃報は確認後すぐに対応する
●会社やサークルなどの集まり
・代表者が参列する選択肢
・連名で御香典を包む
・個人で参列するなら別に御香典も用意
・同期会へ訃報が来たら供花などで対応
●遠方で訃報を受けた
・結婚式に参加したかも良い判断材料
<遠方から対応>
・供花
・弔電
・御香典の郵送
・後日、家に弔問する
●シニフジョー(死に不浄)
・妊婦
・故人と同じ干支
・建墓、新築1年以内の人
●現代的な沖縄の葬儀
・御香典の金額相場が上がる
・通夜と葬儀、両方の参列もあり
・数珠(簡易数珠)を持参する